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麻生首相のWSJ論文
首相が金融サミットを前にWSJに寄稿した論文が興味深い。まず彼は日本の教訓を次のようにあげる:
しかし、ここに抜けている大事な論点がある。それは金融システムの安定化を妨害する最大の敵は政治家だということだ。今回の世界的な株の大暴落の引き金も、米議会が財務省の金融危機対策を否決したことだった。日本でも1995年末の住専の処理に際して、武村正義蔵相が農協の政治的圧力に屈して問題を決定的に混乱させ、あげくの果てに国会で追及されるのを恐れて、年明けに村山首相を道連れにして辞めてしまった。武村氏は「失われた10年」のA級戦犯である。
もう一つの教訓は、金融のように高度に専門的な問題の処理を、法学部しか出てないど素人にやらせてはいけないということだ。リーマン・ブラザーズが破綻してからポールソンが危機対策を出すまでに1週間しかかからなかったが、日本のバブルが崩壊してから大蔵省が資本注入を打ち出すまでに8年かかった。官僚の最大の仕事が政治家への根回しになっている状況を変え、専門知識を尊重しないと、日本はまた同じ失敗を繰り返すだろう。外国に説教している場合ではない。
- 不良債権の実態を早急に開示させ、それを銀行のバランスシートから除くことが最優先の課題である。不十分な情報開示が、日本の不良債権処理を遅らせた。
- 銀行への資本注入に際しては、それでも破綻した場合の最終処理策を決めておく必要がある。日本の場合は、銀行を国有化したことが最終処理だった。
- 中央銀行による流動性の十分な供給が不可欠である。国際協調のほかに、Chiang Mai Initiativeのような地域的メカニズムも有効だ。
- グローバルな経常収支の不均衡が続くかぎり、国際通貨制度は不安定になる。過剰消費国が自制するとともに、輸出に過度に依存している国は内需による経済成長を促進すべきだ。
- 金融機関を監視するIMFの機能を強化し、融資枠を拡大すべきだ。日本は1000億ドル拠出する用意がある。
- 国際的な開発融資も重要だ。特にアジア開銀の資本を増強する必要がある。
- IMFの統治構造(出資枠や議決権)を見直し、新興国の状況を反映するよう改善すべきだ。
- 金融安定化フォーラムにバーゼル委員会より上位の権限をもたせ、金融機関の基準を作成すべきだ。
- 国際会計基準の標準化を進めるべきだ。
- 格付け会社の規制を強化すべきだ。
しかし、ここに抜けている大事な論点がある。それは金融システムの安定化を妨害する最大の敵は政治家だということだ。今回の世界的な株の大暴落の引き金も、米議会が財務省の金融危機対策を否決したことだった。日本でも1995年末の住専の処理に際して、武村正義蔵相が農協の政治的圧力に屈して問題を決定的に混乱させ、あげくの果てに国会で追及されるのを恐れて、年明けに村山首相を道連れにして辞めてしまった。武村氏は「失われた10年」のA級戦犯である。
もう一つの教訓は、金融のように高度に専門的な問題の処理を、法学部しか出てないど素人にやらせてはいけないということだ。リーマン・ブラザーズが破綻してからポールソンが危機対策を出すまでに1週間しかかからなかったが、日本のバブルが崩壊してから大蔵省が資本注入を打ち出すまでに8年かかった。官僚の最大の仕事が政治家への根回しになっている状況を変え、専門知識を尊重しないと、日本はまた同じ失敗を繰り返すだろう。外国に説教している場合ではない。
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日本の場合は、さらにマスコミが悪い。
1.不良債権処理(分離)
2.金融機関への資本注入
3.預金などの資産保護
これに金融政策と財政が短期的なサポートを提供するべきだが、米国では、1.の買取手法と2.の注入範囲が決まっていないので、GM問題で、政治家から横槍が入る。
GMの問題は、金融機関に、1.で過剰に損を出させて、2.で過剰に注入したら、金融機関にDeleverageする余裕を与えずに、貸出を増やして収益を上げざるを得なくなるように追い込めるのに。GMにも信用供与する金融機関がでてくると思います。
武村正義
たけむら まさよし
生年月日 1934年8月26日(74歳)
出生地 滋賀県蒲生郡玉緒村
出身校 東京大学教育学部卒業
東京大学経済学部卒業
1994年の自社さ連立政権の仕掛け人も彼です。自民党と社会党が連立するなんて、政治の原則ではありえないことも、自分の利益のためには何でもする「バルカン政治家」にとっては当たり前だったのでしょう。その結果、日本の政党政治そのものが崩壊してしまった。その論功行賞で蔵相になったが、やったのは2信組と住専(信連)の救済で不良債権処理をめちゃめちゃにしたことだけ。
民主党が政権をとったら、国政調査権を使って武村氏を初めとする「バブルの戦犯」の責任を徹底的に追及すべきです。「戦時体制」は、まだ改まっていないのだから。
確かに政治家は支持者の圧力に屈しやすく、票目当てで動くので困ったものだとは思います。しかしこれはそれこそ「国民のレベルが政治家のレベル」という話にもなるので国民の「金融・経済リテラシー」を高める必要性もあると思います。
官僚は学歴は高いですが、専門知識があるとは限らないですし、特に今の官僚は志を失ったものが大半なのであまり信用は出来ない。日本社会はとにかくゼネラリスト中心で霞ヶ関などその典型ですから。
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